再生医療

Regenerative

再生医療とは?

再生医療は、私たちの体に備わっている「治る力」や「再生力」を高める治療法です。
手術などで大きな負担をかけることなく、組織の修復や炎症の改善を促すことを目的としています。
血液や幹細胞などから得られる有用な成分を利用し、体の内側から自然な回復をサポートします。
副作用やリスクが少ないことから、近年では整形外科領域でも、関節や腱、筋肉などの慢性的な痛みに対して注目されています。
当院では、患者様の症状や目的に合わせて、再生医療を治療の選択肢のひとつとしてご提案しています。

幹細胞培養上清液治療

幹細胞培養上清液は、幹細胞を培養する過程で得られる上澄み液です。幹細胞とは、体の組織を修復・再生する働きを持つ細胞で、培養の際に成長因子、エクソソーム、アミノ酸、酵素、ミネラルなど、再生や修復をサポートする成分が多く分泌されます。
幹細胞そのものは含まず、有効成分のみを含むため、安全性が高く、副作用リスクも低いとされています。最近では、炎症の抑制や組織修復、血流改善などの作用が注目され、整形外科分野では関節の痛みやしびれの改善に活用されています。

様々な有効成分を含有

主な成長因子(サイトカイン)

TGF(トランスフォーミング成長因子)

骨折や軟部組織の修復、関節の再生

VEGF(血管内皮増殖因子)

血流改善で組織再生をサポート

BMP(骨形成タンパク質)

骨折や骨再生、欠損部の修復

エクソソーム

細胞増殖や創傷治癒を促進し、血管や皮膚再生に効果的です。

幹細胞培養上清液の種類

幹細胞培養上清液は、幹細胞の採取元によっていくつかの種類があります。

臍帯由来


へその緒から採取され、
再生力や抗炎症作用に
優れています。

乳歯髄由来


乳歯の歯髄から採取され、
神経修復に優れた
成分を含みます。

脂肪由来


体の脂肪から採取され、
美容や創傷治癒に
活用されています。

胎盤由来


胎盤から採取され、
免疫調整や抗炎症作用が
期待されています。

幹細胞培養上清液に期待される主な効果

細胞レベルで再生や修復を促進するため、さまざまな効果が期待できます。

皮膚の再生

免疫力の効果

抗炎症作用

関節の痛み軽減

軟部組織の修復

肩こり・疲労回復

血流改善

体質改善

幹細胞培養上清液による再生医療が選ばれる理由

幹細胞培養上清液による
再生医療が選ばれる理由

安全性が高い

幹細胞培養上清液は生体由来の成分であり、合成物質ではないため、安全性が非常に高いとされています。体に優しく、拒絶反応が起こりにくい特徴があります。

治療の負担が少ない

注射や点滴、点鼻など切らない方法で行うため痛みやダウンタイムが少なく、身体への負担が軽減されます。入院が難しい方や早期復帰を目指す方にも適しています。

長期間の治療効果が期待できる

幹細胞培養上清液は関節や軟骨の修復を促進し、患部の根本改善が期待できます。継続的な効果が見込めるため、慢性の症状にも対応できます。

当院における治療

幹細胞培養上清液の種類

局所注射

点滴療法

幹細胞培養上清液は、組織の修復を促し、痛みや炎症の軽減に貢献します。

関節炎や神経のしびれは、加齢や過度な負荷によって軟骨や神経が傷つくことで起こります。従来は痛みを和らげるために、消炎鎮痛剤やヒアルロン酸注射などが使われますが、根本的な修復にはつながりません。幹細胞培養上清液は、成長因子などの成分が豊富に含まれており、組織の修復を促し、痛みや炎症の改善が期待されています。


ひざ

変形性ひざ関節症などのひざの痛みに対し、幹細胞培養上清液を関節内に注入することで、炎症の抑制や軟骨修復が期待されます。従来の治療で効果が不十分な方にとって、再生医療的アプローチとして関節機能の改善や痛みの軽減が目指せます。加齢やスポーツによる関節の摩耗・変性に悩む方に、負担の少ない治療方法として注目されています。

変形性ひざ関節症

半月板損傷

靭帯損傷 など


五十肩(肩関節周囲炎)などの慢性的な肩の痛みや可動域制限に対し、幹細胞培養上清液が炎症を抑え、組織修復を促進。関節の動きや痛みの改善が期待されます。

四十肩、五十肩

肩腱板損傷

肩関節炎 など


腰椎周囲の椎間板・神経・筋肉の炎症や慢性痛に対し、幹細胞培養上清液が自然治癒力を高め、症状改善を促進します。神経圧迫による痛みやしびれが軽減されます。

椎間板ヘルニア

脊柱管狭窄症

坐骨神経痛 など

さまざまな疾患に対して
効果が期待されています

このような方は
幹細胞培養上清液治療をご検討ください


ヒアルロン酸注射などの治療で効果が持続しない

長期的な痛みの軽減や機能回復を希望する

関節炎やしびれが進行している

アレルギー性鼻炎・花粉症

点鼻薬

鼻粘膜から吸収され、炎症抑制や免疫調整に働きかけます。

幹細胞培養上清液は粘膜を通じて体内に吸収されやすく、免疫バランスを整える働きがあるため、花粉症やアレルギー性鼻炎では過剰な免疫反応を抑え症状を軽減し、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)では粘膜の修復を促し鼻詰まりを改善します。また、自律神経の調整によって睡眠の質の向上やストレス緩和などの効果が期待できます。

よくあるご質問

A 基本的に1回で完了しますが、症状により追加の治療が必要な場合があります。症状に応じて最適な治療計画をご提案いたします。

A 治療は注射や点滴、点鼻で行いますので、痛みは最小限に抑えられます。痛みが気になる方は、事前に医師にご相談ください。

A. 治療後に特別な休養は必要ありません。軽い運動や日常生活に支障はありませんが、過度な負荷はお避けください。

A 幹細胞培養上清液は他人の幹細胞を用いた上清液を使用する治療のため、現在の献血基準では原則として献血はできません。詳しくは医師にご相談ください。